老舗の大手飲料メーカー伊藤園が2023年09月に発売した「お~いお茶 カテキン緑茶」のテレビCM「未来を変えるのは、今!」編でAIタレントを日本初で起用したことが話題になっています。
2023年はAI元年とも呼ばれていますが、言われなければ気づかないレベルの伊藤園のテレビCMのAIタレントのクオリティーの高さを見ると、今後はAIを使ったCMが流行ってゆきそうな感じがします。
伊藤園TV CMのAIタレント
AIが最適と考えて起用
伊藤園「お~いお茶 カテキン緑茶」のテレビCM「未来を変えるのは、今!」編で、AIタレントを提供したのは、ファッションテック企業のAI model株式会社(東京都渋谷区)です。
テレビCMで日本で初めてAIタレントを起用した伊藤園は「AIでCMタレントを作りたかったわけではなく、現在の自分と30年後の自分を表現する手法としてAIが最適」と考えて、AIタレントを起用したと説明しています。
また「カテキン緑茶シリーズ」は、ペットボトルのパッケージのデザインもAIが作製しています。
出典:「お~いお茶 カテキン緑茶シリーズ HP」
AIだと事前に説明がなければ気づかない
AIタレントが出演する「お~いお茶 カテキン緑茶」のテレビCMを視聴しましたが、AIだと事前に説明がなければ気づかないレベルです。
カテキン緑茶を女性が将来も健康的に過ごせるように飲み始めるストーリーですが、AIタレント単体でのクオリティーの高さはもちろんですが、CM内でのAIタレントの年齢変化など見事です。
AIを使ったCMが主流になるのか?
契約金の削減と炎上リスクがないのがメリット
タレント、アーティスト、アスリートなど著名人は契約金も高いですが、AIタレントは制作費は掛かっても、高額の契約スポンサー料やCM出演料は必要なく、大幅にコスト削減ができます。
今のSNS時代では、タレントの不謹慎な発言や不祥事などで炎上してしまうと、企業のイメージまで悪くなり、最悪の場合は商品の不買運動にまで発展してしまいますが、AIタレントにはその点の心配がありません。
AIタレントは著作権や肖像権侵害が不安要素
もしAIタレントで炎上の可能性があるとしたら、AIは法整備が進んでいないので、著作権侵害や肖像権侵害が不安要素です。
「誰々に似ている」「このタレントがベースになっているのではないか?」などの画像の著作権を問題視する声が相次ぎ、集英社の「AIグラビア」は、現在の法律で著作権違反をしていたわけではありませんが、発売後すぐに販売終了となりました。
伊藤園ほどの老舗の大企業が、著作権や肖像権侵害をするようなミスをするとは思いませんが、どうしてもAIの存在や発展をよく思わない人もいます。
AIタレントの可能性は無限大で、次世代のスタンダードになる可能性もありますが、足を引っ張ろうとする存在もいますので、AIの法整備を早急に進めてほしいです。
AIタレントが多数出てきそう
テレビCMのすべてがAIタレントになることは現時点では考えにくいですし、10年後はわかりませんが、ここ数年で、すべてが人からAIに置き換わって芸能事務所やタレントが不要ということはないはずです。
それでもAIタレントを起用した伊藤園のCMがこれだけ話題になり、商品の大宣伝にもなりましたので、いろいろな企業がAIタレントを起用してゆくことになるはずです。
話題になったのは商品ではなく、CMにAIタレントを日本初で起用したことですが、それでも「伊藤園ブランド」は大きな宣伝になりましたので、伊藤園サイドからするとAIタレントを起用したテレビCMは大成功だったのではないでしょうか?
ちなみに、わたしはカテキン緑茶シリーズは飲んだことはありませんが、普通の「お~いお茶」は2リットル6本入りのケースを毎月5ケース(30本)購入して毎日飲んでいます。
記事公開日:2023年10月18日 by KSTY
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