4館の限定公開でスタートしながらも、幅広い観客層の共感を誘って2,500スクリーンに拡大した「ヴィンセントが教えてくれたこと(St. Vincent)」はビル・マーレイ主演によるハートウォーミング・コメディドラマです。
スマッシュ・ヒットを記録した「ヴィンセントが教えてくれたこと」は、批評家筋の評価も高く、第72回ゴールデングローブ賞「作品賞」「主演男優賞」のノミネートをはじめとして、様々な映画祭で受賞またはノミネートされています。
ヴィンセントが教えてくれたことのストーリー&主要キャスト
ストーリー
アルコールとギャンブルに溺れる気難しい破天荒な老人ヴィンセント(ビル・マーレイ)は、隣に引越して来た12歳の気弱ないじめられっ子 オリバー(ジェイデン・リーバハー)の面倒を見ることになる。
「行きつけのバー」や「競馬場」に連れて行ったり喧嘩のやり方を教えたりと、ありのままに接する老人と、少年との間には友情が芽生えてゆきます。
<映画のキャッチコピー>
不良ジジイと少年が最高の相棒になる!
笑って心が(ちょっと)痛くなる人生の再生物語
主要キャスト
ビル・マーレイは本作「ヴィンセントが教えてくれたこと」でゴールデングローブ賞主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)にノミネートされています。
オリバーの母親 マギー役には2011年に「アカデミー助演女優賞」、2018年に『ある女流作家の罪と罰』でアカデミー主演女優賞にノミネートされた女優・コメディアンのメリッサ・マッカーシー。
タイトル:ヴィンセントが教えてくれたこと
公開:2014年
時間:102 分
出演:ビル・マーレイ, メリッサ・マッカーシー, ジェイデン・リーバハー, ナオミ・ワッツ
監督・脚本:セオドア・メルフィ
視聴日:2019年04月19日
作品評価:A
ヴィンセントが教えてくれたことの感想 – 作品評価 A
年の差の友情物語
年の差の離れている人間同士が出会い友情を深めてゆくハートウォーミング・ストーリーは非常に面白くハズレが少ないです。
どちらか一方が与えるだけではなく、双方が導き手になって足りないものを埋め合ってゆくところが何よりも大きな魅力です。
視聴していて「小説家を見つけたら」や「最強のふたり」を思い出しましたが「ヴィンセントが教えてくれたこと」も確実にアタリの映画です。
映画の原題は「St. Vincent(聖人ヴィンセント)」ですが、12歳の少年 オリバーが他の人物の模範となるような人物ではないメチャクチャな生き方をしているヴィンセントを「聖人である」とスピーチするところは感動しました。
I Fought the Law
オリバーがいじめっ子をノックアウトした後に流れてくる「アイ・フォウト・ザ・ロウ(I Fought the Law)」はツボにハマりました。
The Clashの原曲ではなくグリーン・デイがカバーしたバージョンですが、破天荒なヴィンセントが「I Fought the Law」にピッタリです。
ケンカのやり方を教えてもらったオリバーが確実にヴィンセントを好きになっていることがわかる選曲です。
爽快感のある「I Fought the Law」ですが「法律と戦ったが法律が勝った」という曲です。結構すごい歌詞ですが、ヴィンセントもお金が必要で強盗に近いことをしています。
また、エンディングのボブ・ディランの「嵐からの隠れ場所(Shelter from the Storm)」をヴィンセントがウォークマンで聴きながら歌うところも良かったです。
年の差のある二人の友情物語は何よりも子どもが賢く感受性が豊かです。